駆け引き×スクープ3~Red Devil 赤い悪魔~





こんな時だってのに一瞬静止してしまった。




「ぇ、あ、えーーーと?じゃあ私を狙ったのは何で?」




「貴女、壱十と付き合ってるんでしょう!?」




はい??




ヤバい、なんか頭が追いつかない!!




私だけか?




いや違うって!!
絶対皆さん困惑してるて!!あ、皆さんて誰だ!!




ぇ、えーーーと、
とりあえず整理すると……




私を狙っていたストーカーは、
本当は栗塚さんのストーカーで、




私をこんな風に拘束して、痛めつけるのはいわゆる嫉妬って訳で……




な、何よソレ!!




「か、勘違いーー!!私と栗塚さんは付き合ってなんかない!!」




なんか前にも言ったぞ!?デジャヴ!?




「うるさいうるさいうるさい!!アンタさえ殺せば……壱十は私のモノになるのよ!!」




やっぱり今岡から犯罪計画を買ったのはこの人か!!




「ちょ、冗談じゃない!!勘違いで殺されてたまるか………って痛っ!!」




髪を引っ張られた。




ビデオカメラまで引きずられ、女はまた覆面を被る。




そして、カメラのスイッチをつけた。




カメラが回り、私を移す。




髪を引っ張られ、女の手にはハサミがある。




何、する気よ……




そう思った瞬間、




ジャキン、




と、金属音がして、パサリと床に、私の長い黒髪が落ちた。




ジャキン、ジャキンジャキンジャキン……………!!!!




「アハハハハハハハハハ……!!!!」




高らかに笑う女の声と、



それと同時に聞こえる金属音




そして、次々と床に落ちていった私の長い黒髪が



やけにスローモーションに見えた。











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