オレンジ色の校舎





「それにしても遥ビックリか?まさか、元カレとアタックヤローがセットで来るなんて」



元カレ…か。



「まぁね…ってアタックヤロー?一馬くん、頭いいくせにネーミングセンス悪いね?」



「うっせ。じゃあ朱希は何てつけるか?」



「お、俺?」



並んでいた野菜を見つめていた瀬川くんが、うーんと悩みだした。



「……アタックマン?」



ガタンッ



その瞬間、あたしは持っていた箱を落としてしまった。



「ぶはっ。ア、アタックマンってどこかのヒーロー?それ一馬くんよりダサいって」



「んなっ……浅井ひどいぞっ?」



笑ってしまった。真剣に悩んで出した名前がアタックマンに。



だけど自然と笑っていた。一馬くんも発案した瀬川くんも…笑っていた。



「遥ちゃーんっ!!イケメン組と話していないで、商品を拾いなさーい!」



……大山さんに怒られるまでは。






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