オレンジ色の校舎
「喧嘩ばっかりすんなよっ。ほら着いたぞー!」
たっちーが飛び跳ねて目的地を指した。喧嘩じゃありませんっ!一馬くんから本当に告白されたのか不思議なくらいよっ。
……そうだよ、あたし告白されたんじゃん。
「遥ぁ?」
改めて告白のことを考えると、さっきまでの態度が出来なくなってしまった。
「さっきまでの元気がねーけど、そんな顔してたら朱希も笑うぞ」
そして一瞬にして、瀬川くんへの恋心が目覚めてしまった。斜め前にいる瀬川くんを見たが…こちらは見ていない。
「てか遥、まだ朱希と話してねーよな?いいのかよ」
「あ…うん。って誰のせいでまだ話せてないと思ってんのよ」
「あのさ、俺告白した時に言ったよな?お前の恋を応援できなくなるって」
「あ……」
「だから邪魔もしたくなるわけ。…もうちょっと自覚しろ、バカ」