six bottle

聖人

タイムに頼み込んでセージと旅に出ることにした。


外の世界を見たくて。何が起きてるのか知りたくて。


明朝…。準備を整え出ると…。


「じっ…。師匠…。」


腕組みして迎えるミールが立ちはだかる。


「お前ら…。いい度胸しておるなぁ。」


やや巻き舌ぎみに言うミールに二人とも青ざめる。


「終わった…。」小さな声でうなだれる。


「行って来い…。」


むすッと一言じいさんが言った。


後ろからダンが荷物を馬に乗せていくのがドアごしに見える…。


全部お見通しか…。下を向いていたら抱きしめられた。


「メボウキが死んだのはお前のせいじゃない…。あれは…運命だった。最後まで戦った。」


その言葉にこらえきれず涙が流れた。

もっと早く魔法を使っていたら…。後悔で苦しかった。いざというとき使えと言われたのに。


「ふっく…。うっ…。」


「我が弟子たちをよろしく頼む。」


「えぇ…。心得ました。」


ニッコリとタイムは微笑んだ。



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