執事と共に謎解きを。
「ふざけるなっ」

「どういうことですかな、恵理夜さん」

「私が、レポートを持っているですって」


そしてシラヤナギ以外が一様に怒りを示した。

その焦燥感は、やはり同じ方向を向いていた。恵理夜は確信する。


「前回、皆様は《Dレポート》は1冊、とおっしゃいましたね」


皆が頷く。


「叔父様、それは真実ですか?」

「いいえ、レポートは1冊100ページが4冊です。4冊400ページで《Dレポート》とされています」


皆が息を呑むのがわかった。


「そう。400ページからなるレポートは全部で4冊のはず。なのに皆様は1冊という。そして、皆様が、同じ焦燥感を抱きました。つまり、皆様の手元に一つずつ、それぞれに必要なレポートがある、ということです。動機は、それぞれに、内容もそれぞれに、ね」


お互いが目線をあわせ、そして目を伏せた。
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