奏〜大好きなキミへ〜

恋愛


次の日。

打ち上げとしてみんなでお菓子を食べたり

ジュースを飲んだりした。


…もう

今日で3年生は引退。


思わず同じパートの女子の先輩に泣いて抱きついた。

フルートの憧れの先輩にも。


悲しくて悲しくて。

よみがえる楽しかった思い出。


そんな楽しかった思い出がさらに悲しくさせる。


この前バス停にいた、

トランペットの先輩に聞いてみた。

「あたしが男子と歩いてるの…ばれてましたか?」

「えー!?いつ?!!
ってか彼氏いるの??!?」

見られてなかったんだ…

安心したぁ…

「良く知ってる人ですよ!」

「光さんですよ!笑」

と友達がバラしちゃうという…

「えー!?嘘ー!
ありえないー笑」

と笑われたけど祝福してくれた。

今日はまだ時間あるし…

部活も最後だし…

誘おう…かな?

「お疲れ様。」

「おつかれ。
ごめんね…上の大会連れて行けなかった…」

キュンッ。

泣かないで…


「泣かないでください!

あたしには来年があるんですから!

頑張ったならいいんじゃないですか?

それより今日どこかに行きませんか?」


「いいよ。どこいく?」

「神社…とか?」

「あそこさぁ…女の神様だから行くと別れちゃうって…」

「じゃあ…リオンは?」

「えー?人いるじゃん」

「じゃあどこにします?」

「うーん。わかんない」

光が決めてよ…

校舎を出てまた悩む。


トランペットの先輩に相談した。
「公園に行けば??」

「遠くない?」と光。

トランペット先輩はあきれて、

「男がウジウジしてどうすんの?

奏楽ちゃん困ってるでしょ?

連れていってあげな!」

と一喝。


まだ先輩がいっぱいいるのに全員の前を通り過ぎる。

「お疲れ様でした!」

と光が…

フツー言わないでしょ!!


一瞬シーンとなる。

歩き出すと背後から悲鳴がたくさん聞こえる。


あー…バレちった。

あさっての部活が恐いよ…

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