クローバー

想い

俺の名前は、佐伯瞬。


はっきり言わせてもらうけど、俺さくらの彼氏だから。

いや、そうだろ。そうだったはず。




さくらとは、中学で出会った。


主席番号同じで、あっサ行だしね。だからさ、隣の席だったんだよ。


まぁ、あの時は隣の奴の彼氏になるなんて思ってなかったけど。






で、夏休みが始まったばかりのあの日も、さくらは俺の部活終わるの待ってるから、って図書館で暇つぶししてくると言って暑い日差しの中を駆けていった。



俺が、夢中になってサッカーボールを追いかけていたあの時。




さくらは、前方不注意で飛び出したバイクにはねられた。





命に別状はなかったものの、眠り込んだままのさくら。



顔に傷が無かったからか、俺には心なしかそのさくらの顔が美しく思えた。



命には別状は無いといっても、1日、2日とずっと眠ったまま。


俺は、部活帰りに毎日病院に通った。

花を買い、さくらの好きなチョコを買い。

病室にはかならず笑顔で入るんだ。


でも、日に日にやつれていくようなさくらの母に少しでも笑ってもらえるように。




そして、5日後さくらは目覚めた。


きょうは、大吾と友里、四季も来ていた。


おもわず、さくらに飛びついた友里。


俺も、抱きつきたいおもいだった。



そのあと、あいつから出た言葉は、



「心配かけちってすいません」


なんなんだよそれ。


敬語かよ。バカだよなぁ。




でも、なんか変なんだよ。


俺らを他人の目で見てやがる。



しまいには、彼氏なんかいません宣言かよ。




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