TDLの恋
最初にぼそっと言った「黙ってろ」。
つい、心の呟きが声に出てしまい、そして、プッツーンきて吠えてしまったのは大人気なかったかな?
ま、いっか。
それよりも、チューした!?
哲夫さんと!?
嘘だ嘘だ嘘だ!
絶対絶対、哲夫さんはそんな付き合ってもない人と、、、その、、、接吻するはずがない!

あたしはまだ純粋だったのか、はたまた、男と女を全くわかってなかったのかは定かではありませんが、少なくとも接吻は付き合ってる人同士だけがするものだと思ってました。
接吻から始まるお付き合いも大人の世界ではあるのです。


あたしは信じてませんでした。
なのに、何故、こんなに心がざわつくのでしょうか?

恐らく、信じたくないだけだったのです。
強がりなあたしは「信じない!」と小さく口で言うと、涙を拭いました。

信じない!と言う時ってたまに、本当はすごく疑ってて、「信じない!」と自分に言い聞かせて、疑いとか、モヤモヤしてる気持ちを吹き飛ばすように自分に喝を入れることがあるのです。
皆様はそんな時ありませんか?
少なくともこの時のあたしはそうでした。
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