Voice
…まったく。

あなたにだけは、言われたくない!!




私を、見くびらないで欲しい。




こう見えても、譜読みは、すごく得意な方。




流石に、歌よりは遅いけれど、

気に入った曲なら、二、三回弾いて、

大体、弾けるようになんだから。





「ほんとに、何なのぉ~!新人の分際にして!!

時間が勿体ないじゃないのよ~!!

どきなさいったら、どきなさい!」




キャサリーは、社長とマネージャーの人に、


押さえ付けられながら、ずっと、叫んでいた。




もちろん、私は、そんなの気にもかけていない。






…よし。


私は、深呼吸をしてピアノを弾き始めた。
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