Voice
私は、ここぞとばかりに、梓の手を除けて、

キャサリーに言った。





「そこ、ちょっとどいて!!」






キャサリーは、批難の声を上げた。





「え~っ。なんで~?退くのは、あなたでしょ??

キャサリーは、今、ピアノの練習してるんですけど~。」




練習ってねぇ、、、

あんたは、ただ、ピアノで遊んでるだけでしょうが!!



私が、そう、突っ込みたい衝動に、かられていると…。





「キャサリー、社長命令だ!!今すぐ、どきなさい!」





社長は、すかさず、キャサリーを引っ張り、そう言った。




「え~、なんでですか~?!」




「いいから!!」





社長は、有無言わさずに、

キャサリーを、ピアノの椅子から、立たせた。


私は、すぐに椅子へ座り、譜面を睨んだ。





「何よ~。この楽譜難しいのよ!

貴女なんかに、すぐ弾ける訳、無いじゃない!」




キャサリーが、屈辱そうな声で、そう言った。





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