Voice
「今日、ピアノ伴奏をしてくれる彼女。




名前は美紀。




テレビに出るのは、今日が初めてなんだ。





これから、活躍してくから、



俺と同じ位に、応援よろしく!」








梓がそう言うと、わぁ~と歓声が上がった。





梓は、私の方を向いた。





私は、少し強張った笑顔で、お辞儀した。





「それじゃあ、聞いてださい。


一人じゃない、

二人で奏でる…『メロディ』。」






梓は、マイクを通してそう言うと、

私に目線を向けた。







…よし。







私は、気合いを入れて、

ピアノの椅子に座った。








そして、梓を見た。








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