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10.現在(いま)より、これから…

○10○



その日の午後。




私は、遠夜と一緒に、

レイミさんの部屋で、

メイクしてもらっていた。





ずっと、

昼休みの事が

頭から離れない私は、

ぼーっと

鏡に映る自分の顔を見ていた。











「…美紀?どうかした?」












遠夜の声がして、横を向いた。




遠夜は、

心配そうな顔で

私を見ていた。




私は、

慌てて笑顔を作って言った。









「えっ。



あ、あぁ!

ごめんね。

ちょっと、考え事してたんだ。



私ってば、

ぼーっとしてた?

変な顔見られちゃったね。」










遠夜は、

ムスッと

顔をしかめて言った。











「ちょっと、じゃないだろ?

体育の授業終わってから、

ずっと、変だよ!



あの後、

何かあったんだろ?」










私は、少し考えたけど…。






遠夜だったら、

話してみても

いいかもしれない

…と思って、

思い切って話してみた。







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