Voice


響子さんは、

大きく息を吐いて言った。







「…もうっ!

遠夜の馬鹿!



久しぶりの

再会だって言うのに、

何で

そんなに、

素っ気無いのよ。」









「ご、ごめん。」







遠夜は、

苦笑いして言った。







「はぁ?

何で、久しぶりなんだよ。



お前ら、

同じ雑誌モデルなんだから、

久しぶりじゃねーだろ?」








梓が、足を組んで、


疑いの眼差しで

そう言った。






響子さんは、

首を振って言った。








「それが、全然!

遠夜とは、

スケジュールが合わなくて、

いつも違うのよ!」











そ、それって…。








遠夜の顔を

恐る恐る見ると、



引きつりながら、

「ははは…」と、笑っていた。








…やっぱり。




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