Voice


いやいや…。





「それを言うなら、

響子さんこそ、

二人とすごく仲良いじゃないですか。



特に梓なんか、

響子さんと話してる時、

初めて

普通の高校生に見えて

ビックリしました。」





力強くそう言うと、

響子さんは、笑って言った。




「ほんとに?

だったら、嬉しいな!



二人とは

子どもの時から

同じ雑誌でモデルやってたから

唯一の”幼馴染み”

みたいな付き合いなんだ。


だから、

お互いの事、

誰よりも

分かり合ってる仲だと思ってるよ!



特に梓は、

初対面の人には

凄く冷たいし、

生意気だけど、


根は子犬みたいに、

へなちょこなんだよ。


そのうち、

よく分かると思うけど。」






ははは。


響子さん、すごい。


こんなに梓を

ボロクソにいえるのは、

この世でこの人位じゃないかな?






「それに比べて…。


遠夜は、

昔から温和しいと言うか、

欲がないと言うか。


ホントに優しいのよね。」






「そうですよね!

それ、すごく分かります!!」




そうそう!


梓と大違い。




「でも。」





響子さんは、

首を傾げて言った。




「…最近の遠夜

何だか、

変わった気がする。」



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