Voice
「ねぇ!

今日、ベルの新曲が出たんだよ!

私、買っちゃったんだ!」






優は、私に、ベルのCDを見せてきた。






「えっ?!」






私は、ジャケットを見て、

思わず声を上げた。






そこには、ベルと、いつの間に撮影したのか、

昨日の私が載っていた。





すると、優がCDを抱いて言った。




「うれしー♪

これ、予約しないと買えないんだ!」






私は、へぇーっと、曖昧に返事した。






すると、優はジャケットを指して続けた。









「しかも、このベルと写ってる人!

なんか、新人らしいんだけど、


今日ニュースになっててさ、

譜面も、ほとんど見てないのに、

一発目で、ベルとバッチリ合わせたんだって!



しかも、すっごいカッコいい声なの!

名前とか、全然載ってないけど、



私、ファンになっちゃった♪

美紀も、聞いてみない?

今回のは、最高傑作だよ!!!」






私は、苦笑いしながら、首を振った。











…やばい。


有名になってるぞ!









私、新人(しかも男)ってことになってる?!


昨日で、すべてが、終わったんじゃなかったの?!







…た、大変な事に、なってしまったかも?!
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