Voice

1.ベルの正体

♪1♪



屋上で、お互いの気持ちが一致し、

めでたし、めでたし♪




 …てなところだったんだけど、

私は、同時にある疑問を抱えていた。






「…ところでさ、遠夜君は…」






私が、そういうと、






「べつに呼び捨てで良いよ。

言いづらいだろ?

君付けだと。」






遠夜は、笑ってそう言った。






私は、笑顔で頷き、話しを続けた。






「うん、わかった!!

そうするね。

遠夜!!


あのさ、すっごく気になったんだけど…。



なんで、遠夜は、正体隠してまで、

ベルなんかやってるの??




確かに、遠夜の歌は、本当に上手いと思うよ!!

声とかすごく綺麗だし。




でもさぁ、わざわざ正体隠してまで?

女なんてその辺にたくさんいるじゃない?

あんなにいい声だもん!

男でも全然いけるじゃない?!

なんか、しっくりしないなぁ。。。」




すると、遠夜は、ため息をついて言った。





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