Voice
「ううん。

何でもないの。

ただの思い出し笑い。」







と言うと、

遠夜は「あぁ」 と、笑って言った。






「もしかして、初めて

ここに連れて来られた時の事?」







 私は、頷いて言った。





「うん。

そうそう!

まさか、ここへもう一度来るなんて

…思わなかったよ。

遠夜、よくわかったね!!」





私が笑って言うと、

遠夜は、苦笑いして、首を傾げて言った。






「今、丁度同じ事考えてたし…。

あれは、突然だったもんなぁ。。。



でもさ、俺は、美紀にぶつかった時に

”これは、運命だ!!”って、思ったよ。」







「そんなぁ…。本当に??」







疑わしく聞くと、遠夜は、真剣に頷いて言った。







「俺、あの時にぶつかったのが

美紀じゃなかったら、とっくに

この仕事、辞めてたよ。」






この時、遠夜が言った、

あのセリフが瞬間が、脳裏に浮かんだ。




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