ふたりだけの特別な絆

「人前で突然キスするなんて…大胆すぎます…。二度と、こんなことしないで下さい。」


口を尖らせながら呟くと、悠哉さんはニンマリと笑った。


「ってことは、家ならいいの?俺と陽菜の二人っきりなわけだし。」


「はっ!?」


私は目を見開いてしまった。


なんで、そういう捉え方になっちゃうの!?


「あの、ちっ…違います。そういう意味じゃなくて…」


「よし。それなら家に帰って、もう少し時間を延長して甘い補習してやるよ。」


「だっ、だから違うんですってば!!」


アタフタしながら否定をしても、もはや悠哉さんは聞く耳持たずな状態。


私が落としてしまったレジ袋をヒョイッと拾い上げると、家に向かって歩き始めた。


もちろん、手は繋いだままだ。


はぁ……。
補習を早く終わらせるつもりが、こんな結果になっちゃうなんて…


今日も結局、悠哉さんのペースに流されてばっかりじゃん、私。



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