ふたりだけの特別な絆
「多分、わざと隠してたんだろうな。」
「な、なんでそんなことするんですか…?私、嫌われてるのかな…?」
この人のお父さんに会ったこともないのに、一方的に嫌われてるなんて…
なんだか気持ちが沈んでしまう…。
ガクッと肩を落とすと、男の人はフッと笑った。
「そんな訳ねぇじゃん。お前、面白いこと言うんだな。」
「ど、どこが面白いんですか!?」
男の人の言葉にムッとしてしまった私は、思いっきり頬を膨らませた。
「そんなにムクれるなよ。可愛い顔が台無しだと思うけど?」
「なっ…何言ってるんですか!へ、変なこと…急に言わないで下さい…!!」
ニヤッと笑う男の人から慌てて視線を逸らした。
か、可愛いなんて…言われると思ってなかったから、すごくビックリした……。
でも、動揺しちゃダメだ…。平常心を保たなくちゃ。