ふたりだけの特別な絆

「そっか…。陽菜ちゃん、課長のこと…そんな風に思ってたんだ…。」


水澤さんは瞳を揺らしながら、震える声を零す。



「なんだか…、私が入り込める隙は無さそうだね…。」


「…………。」


寂しさが漂わせながら、水澤さんが微笑んだ時だった。






「陽菜っ…。」


聞こえてきたのは私を呼ぶ声。


私と水澤さんがすぐに視線を向けると、家の前の道のところで立っている悠哉さんの姿が映った。


「ゆ、悠哉さん…!?」


ビックリする私を見つめながら、ゆっくりと近付いてくる悠哉さん。


その顔は…何やら驚いているような感じに見えた。



「今、言ってたこと…本当?」


傍までやって来た悠哉さんから真っ先に飛び出した質問。



それを聞いた途端、私の体はみるみるうちに熱を帯びていってしまった。



< 418 / 467 >

この作品をシェア

pagetop