ふたりだけの特別な絆
「すみません…。私、水澤さんの言葉に…応えることは出来ないです…。」
「えっ…」
私の声に、水澤さんは瞬きを繰り返した。
ちゃんと言わなくちゃ…。
自分の気持ち、伝えなくちゃ伝わらないもんね…。
一度、目を閉じて呼吸をした後…ゆっくりと目を開けて水澤さんを見つめた。
「わ、私……悠哉さんのことが好きなんです。」
「………。」
唇を固く閉じている水澤さんに、言葉を続けた。
「始めは…単に同居人、そう思っていました。でも…一緒に過ごす時間の中で…悠哉さんの色んな一面を見ていくうちに、だんだんと変わっていったんです。」
そう、自分でもビックリするぐらい意識の変化があった。
同居が早く終わることを願っていた私が、最近は逆…。
もっと続いて欲しい…とすら感じてるんだよね…。
「今の私にとって、悠哉さんは……同居人っていうだけじゃなくて、と…特別で大切な人なんです…。」
胸の奥がジワッと熱くなる。
心臓はドクンドクンと大きな音で鳴り響いていた。