ふたりだけの特別な絆
「ひゃっ…」
ピクッと体が反応するのに合わせて声が漏れる。
触れられた頬がジワリと熱くなってしまった。
な、何よ…。
強引で意地悪なオーラ放ってたくせに、急に謝ったりされると、戸惑っちゃうじゃない…。
男の人から視線を逸らして俯いたけれど……
「陽菜、まだ涙…拭いきれてねぇから、顔上げてみ?」
優しい声が聞こえてきたのも束の間、大きな手が私の頭をゆっくりと撫でた。
今まで、こんなに男の人に触れられたことなんて無かった私。
体中に広がっていく熱が、心の限界を訴えていた。