超能力者だけの世界で。
「はぁ…。」
エレキは深い溜め息が出る。
敷地内に大きな木があった。
よじ登って、太い枝に座る。
ヘッドホンを耳に掛ける。
空を見上げる。
いつの間にか、綺麗な青空である。
「アイツの事…大嫌いだ。」
呟くように言う。
小さい時は、何も知らずに後について行っていた。
そう、誰もが優しさというものを持っていると感じて。
でも、例外がすぐ側にいた。
少年は、本当の優しさを知らずにいる…。
エレキは何も考えず音楽を聴いていた。
すると、声がする。
「おーい。」
「はーい?」
エレキは、変な反応をしてしまう。
木を見上げている青年が1人。
銀髪、水色の目。
首に黒いリボンを結んでいる。
服は、
襟が比較的大きく開いている白いセーター。
中には、何も着ていないらしい。ジーンズを穿いている。
「おーい。新入り?」
「はい。」
「俺は青崎 氷河。よろしくな。」
「磁波エレキです。」
「よろしくな。
で、訊きたい事があんだけどよ。」
青崎氷河は、木を登ってエレキの隣に座った。
エレキの肩に手を置いて言う。
「子供を見なかった?知り合いから預かってるんだけどよ…」