ひみつのはら

 もちろん、あたしは納得できない。


 また1月の終わりに「合同発表会」っていうのがあるから、それは絶対……ちゃんとやりたい。


 今日だって成功はしたけど、そうじゃなくて……楽しくやりたいんだ。


「お疲れ様。今日はおねえちゃん、ごちそう作るぞ!」


「もちろん、俺らも手伝うよな」


 ――また、そのとき見に行くよって言ってくれた、おねえちゃんや遊理兄ちゃんにも楽しんでほしい。


「おねえちゃん!遊理兄ちゃん!」


 そのためにも。


「あたし、ゆかちゃんたちと行くところがあるの!だから、先に帰ってて!」





 あたしは、たっくんに会うんだ。




 発表会が終わったすぐあと、あたしはゆかちゃんに頼んだ。


「たっくんの家につれてって」って。


 そしたらさっちゃんも、「あたしも行く」って言った。


 さらにみゆきちゃんたちも「行く」って言ったけど……このあと用事があるからって止められちゃってた。


 ゆうちゃんはおばあちゃんと……あれは、お兄さんかな?遊理兄ちゃんくらいの人と、先に向かった。



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