秘密のフィアンセ☆
「部屋はいっぱいあるから」


佑斗は楽しそうに、美紅さんを案内している。


何で、ケンカの原因になった美紅さんと、一緒にいなきゃならないのよ。

全然、楽しくない。


二人が話しに夢中の間、私は広間の方へ行った。


「あっ、若姐さん!」


晴彦や他のみんなは、大抵この広間にいる。


「どうぞ!」


仲間の一人が、私に席を空けてくれた。


「ありがとう。でも、気を遣わないでね」


未だに、こういう感じには慣れない。


「どうしたんですか?こんな所に」


晴彦が不思議そうに尋ねた。


< 124 / 147 >

この作品をシェア

pagetop