秘密のフィアンセ☆
不覚にも、かっこいいと思う自分が情けない。


「行くぞ」


「あっ、うん」


ドスの効いた低い声で言われると、ちょっと怖い。


こんな人と、婚約したなんて…。


しかも、今日から一緒に暮らすだなんて、胃に穴が空きそうだ。


私たちは部屋を出ると、長い廊下を歩き始めた。

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