秘密のフィアンセ☆
「ううん。そういうつもりじゃなかったの…」


もうとにかく、下手な言い訳はせず、謝ろう。


それしかない。


「ごめんなさい」


そう言うと、佑斗は私を引き寄せた。


「忘れるなよ。お前はオレの婚約者だ」


真顔でそう言われ、ただ頷く事しか出来ない。


ただ、恐怖心の中にも、胸がドキドキしてしまう。


何だろう…。


この気持ち。


すると佑斗は、さらに顔を近付けて、言った。


「お前は、オレの事だけ見てればいいの」


そして、私にキスをした。


あまりに突然の事で、私は最初、何をされたのか理解出来なかった。


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