子うさぎのお世話

執事なオオカミさんとモヤモヤ子うさぎ





それからアンナはヨロヨロと…なんだかほんとに疲れた感じで出ていった。



雪兎は、よっぽどキツかったんだなぁ…と、気の毒そうにその背中を見送った。



雪兎も急いで甘味屋に向かい、またまた忙しい接客係をバタバタとこなした。



そしてやっと雪兎の休憩時間………



「つ…疲れた……。」



休憩室になっている教室に入るなり机にパタリと突っ伏した。



何しろ昼前から立ちっぱなしで接客だ。



足はくたくただった。



文化祭ってハードだなぁ…と考えて、ふと、ハルも大変なのかなぁ~…?なんて思う。



…あれ?



確かハルは……



「………っ!」



――――ガタン…!



雪兎は勢いよく立ち上がった。



忘れてた……!!



今日一番の楽しみを……っ!!!



いくら忙しかったからって!



ハルの《麗しの孤高の狼様》を……っ!!



雪兎はメイド服を着替えることも忘れて



時春の狼執事目指して駆け出していた。







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