子うさぎのお世話
雪兎は保健室のベッドの中、
ぼんやりした頭で時春のことを考えていた。


最近……時春はどこか変だ。


いつもふと気がつくと難しい顔をして何か考えている。


そして何より――



毎晩、雪兎を欲しがった。



今まではそんな事はなかった。


いつも雪兎を心配している彼は、無理なことは一切しなかった。



けれど……



まるで、雪兎がどこまで自分を受け入れるのか………



………試しているかのように思えた。




ハル……。


何が、怖いの?


わたし…ハルのためならぜんぶあげるのに…………。




眠る雪兎の瞳から涙が一筋………


スゥ…と、落ちた。







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