子うさぎのお世話




蝋人形じゃなかろうか…ってくらい固まっていた時春が何かつぶやいた。



「…据え膳喰わぬは男の恥……。」



とか言ってたような…?



なんて意味だったっけ……?



なんて思っていたら







――――ギシ……



ここはハルの部屋のベッドの上で…



雪兎はそこに寝かされて



その顔の横には覆い被さるようにして自分を見下ろす時春の手。



見上げれば…、壮絶に色気垂れ流しな顔の時春………。



「………!!」



妖艶な笑みに



雪兎の背中がゾクリとあわ立った。



「……は…ハル…?」



「………。」







震えた雪兎の声にも、彼は不適に微笑んだ。







< 60 / 197 >

この作品をシェア

pagetop