子うさぎのお世話
英彰に頭を撫でられ、嬉しそうに笑った雪兎を見て…時春の心は引き裂かれたような気がした。
――――うさの隣は俺だけの場所なのに
どうして俺じゃないヤツに笑う?
そうして思った。
(もう誰にも渡さない――……。)
それから時春が雪兎に対してしたこと…。
前にもまして優しく甘い甘い顔をして…
――――そうして
雪兎に甘い毒を囁いた……。
『うさは俺がいなきゃなにも出来ないんだな。』
それは…単純で、極上の甘い毒
素直な雪兎はどんどん時春に依存する。
けれど…満たされない幼い自分。
だってそうだ。
本当に依存しているのは俺…だったんだから。