FLOWER PRINCESS


「べ、別に何もしてないわよ。それより、ルナ、なぜあなたはここにいるの?」

「なぜって、ミラ様が見当たらなかったからですよ。国王様がミラ様を呼んでいらっしゃるのです!」

「国王ですって?なぜ私を??」

国王の目に入るような、目立つ行為はした覚えがない。

「それは知りません。ですが、ミラ様が脱走する前に見つけ出せてよかったです。」

こっちはよくないわ!

言いたいけど、めんどくさそうなので言わなかった。

「さっ、早く参りましょう!国王様がお待ちかねのはずです。」

ミラノ腕を取り、走り出すルナ。

「ちょっルナ、私ヒールだから走るのは危険よ!」

「いいえ!ミラ様がヒールで走る姿を何度も見たことがありますが、1度も転んだところは見たことがありません。」

「……。」

何も言えなくなくなってしまったミラは黙って走る。

さっきの噴水の横を通り過ぎた時、

『ミラ様、気をつけてください。』

そうバラが言ったよう幻聴が聞えた。
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