《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
――誰だろう?――

 今は、誰にも入ってほしくない気分。

 だれか入ってきて、この顔見たら、さっきのミュウエノアみたいに・・・

 あの時は、幼いルミナミエに言ったけど、でも今のルミナミエに通じている。

「ルナ、ルナ、起きているか?」

 低く、甘い声は。

「シオンなの?」

「あぁ。」

 
――シオンが。でっでも・・・。――

 声が出なくなった。

 心臓がバクバク、今にも飛び出そうな。


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