小さい彼氏君◇

「へぇ、そうなんだぁ♪」

あたしは自分の感情に
驚きながらも
近藤君の言葉にうなずいた



そして授業が始まり--


「藍原さんっ
教科書みーせて♪」

1時間目の数学の時間


近藤君が声をかけてきた
健吾が起きていたら面倒くさい事に
なると思い隣を見ると

その健吾は爆睡していた



「いーょ!!でもアズに見せて
もらったほうがいぃんじゃない??」

「そーなんだけど・・・
田原がさぁ」

そういって近藤君が指差した
アズを見ると

教科書も上に覆いかぶさって
すやすやと眠っていた

「なるほど。
これじゃぁ見らんないね」

「ほんとだよ~」

とため息をついてる近藤君に
あたしはふと思った事を聞いた

「近藤君って女子の事
名前で呼ばない人??」

「えっ・・・?」

「アズの事田原って呼んでたし
あたしなんかさん付けじゃん」

「名前で呼ぶもんなの?」

「まぁ、あたしの周りは割りとそうだよ♪」

「じゃあ、藍原さんの事
名前で呼んでいぃ??」

「いーけど?」


そんなたわいのない話をしていると
授業の終わりを告げるチャイムが鳴った








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