恋の病
バサッと傘を開く音。

玄関を出ると外には雨音が満ちていた。

運転席のドアを開け、車に乗り込んだ。

「忘れ物ないの?」

ワイパーの水をかく音が雨音を割る様に入り込んでいる。

「だいじょおぶ」

私は乗り込みながら返事をすると、車は学校へと走り出した。


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