毒舌姫と俺様クールな王子様
「わぁ…、凄く綺麗な部屋。」
私がそう呟いている間華那さんは、お菓子とお茶を用意してくれていたのか、お盆?にそれを乗せて持ってきた。
「さぁ、用意が出来た!2人共座って。」
華那さんはニコニコと椅子に座りながら、私達を促した。
目の前には、美味しそうなお菓子と紅茶が用意してある。
「さぁ、食べて食べて!食べながら話そ?」
私と秋先輩は顔を見合せた後、お言葉に甘えて頂くことにする。
話しを切り出すのは、空気的に言い出しにくいが、仕事なので仕方ない。
「あの、華那さん。…思い出したくないと思いますが、あの日の出来事を詳しく話してもらえますか?」
あんな事があったんだから、話したくないはずだと思い、遠慮がちに聞いた。
でも、次の言葉が予想外だったので、2人共呆然とすることになる。
「あ、うん、全然いいよ☆あの日の事は隅々まで覚えてるから。」
「「え!?」」
普通だったら、顔を暗くし、「余り覚えていませんが…」とか言うのが普通らしいけど、
華那さんの顔色は良く、隅々まで覚えていると言う。