屋敷の主
リシェナはジェイスと名乗った青年をポカンと見つめた。
「あの…すみません…私…今日嫁ぐんです。ルートスという男性と」
リシェナは小さな声で言った。
ジェイスはさらにクスッと笑った。
「彼とは話がついている。君は、私の屋敷で暮らしてもらうよ」
「どうして!?あなたは一体…?!」
リシェナは驚きを隠し切れず、声がどんどん大きくなっていった。
「元気そうなお嬢さんだな、なるほど美しい瞳も持っている」
ジェイスはリシェナの髪を触ると、リボンをほどいた。