屋敷の主

様々な不安がいきなり押し寄せてきたが、なぜかルートスの時のような吐き気はしなかった。

黙りこむリシェナを見ながら、ジェイスは荷物を馬に乗せる。

「あの…」

リシェナはどうしても頼みたいことがあった。

ジェイスは手を止めて、リシェナに向き合う。

「この教会に来る子供たちに、わずかでもいいんです!月々支援してもらえないでしょうか?私、働きますから、そこからひいてください!お願いします!」

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