先生のありがたみ
しばらくして琴音が屋上に来た。
「七瀬、授業サボる気?」
「ああ。」
「なんかあったんだ。」
「別に・・・。」
「絶対なんかあったでしょ。」
「なんでわかったんだ・・・。」
「いつもそうだから。どうせナっキーでしょ。」
「そう。ナっキーが、年教えてくれないんだもん。」
「ふつう教えてくれないと思うけど・・・。」
「で、ヒント出されたんだけど。」
「どんな?」
「20~40の間って。だから40と39をいったんだけど。」
「・・・。七瀬、鈍すぎ。20~40の間なら30って言わない?」
「そうか、30か。」
「たぶんね。」
ということで授業に出た。
授業が終わると夏希のところへ行った。
「ナっキー30歳だろう。」
「そうだ。」
七瀬は夏希をじっと見つめて
「もっと若いと思ってた。」
とぼそりと言った。
その日の帰り、いつものように中1の子をいじめた。
そして公園のブランコに七瀬と琴音が、瑞希が柵の所に座った。
「なあ、2人とも少し話聞いてくれるか?」
「うん。」
「あたしさ、ナっキーに恋したかもしれない。」
「えー。」
「うそ!」
「しー。うるせえんだよ2人とも。」
「ごめんなさい。」


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