いつかどこかで…
道を曲がったとたんに私を抱きしめて…突然キスした。


『んっっ』

祐治と違う感覚に一瞬拒絶しようとしたけど…強い力から逃れられなくて…すぐに私は受け入れてしまった。

『付き合ってる人いる?』

『好きな人はいる…』
私は正直に答えた。


一瞬戸惑うように見えた彼は、また私を抱き締めて…顔を近付けて来た。



目をつぶってしまった…。

舌を入れてきた彼は…私がオッケーしたんだと思ったんだね。


祐治に付きまとっていた一年間。祐治は振り向いてくれなかった。


もうあきらめようかな…。


三浦謙吾の舌に…自分の舌を絡ませていた。


祐治にしていたように…。

涙が…一滴…流れて落ちた。
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