隣の男はよく見える
小暮総一・・・
やっぱやなやつ?
「そうなんだ。ごめん。」
謝る?
話題が無いから聞いたんでしょ?
大したことないよ。
「うんん、すごいね。小暮くんって人見る目あるよ。」
そうか?
思ってもみないけどここは、険悪になるわけにはいかない。
「俺、化粧品会社に入ってからすごい観察力ついたんだよね。肌年齢ってやつ?」
肌年齢で私の年を当てたんかい!
まあまあ・・・押さえて・・・私。
すっかり気落ちして会社のあるビルに到着。
と・・・
「おはよう、さくら。」
エレベーターを待ってたら旭の登場。
「おはよう。」
旭が私と隣に立つ小暮くんを見た。
気づくよね?
この前ムカついてた相手と普通に話をしながらエレベーターを待ってる姿。
それから無言―――
3人無言――