隣の男はよく見える
自分のことばかりショックで肝心なことに気が付いてなかった!
「ど・・・どうなってるの?」
「どうなってるって?」
何で旭はそんなに平気な顔してしゃべってるの?
まるで人ごとみたい・・・じゃない?
旭の彼女が妊娠・・・でしょ?
え?
誰の子?
『俺の?』って・・・有也・・・
聞いてたよね?
ジッと旭の顔を窺ってると、
「オレの子じゃないよ。」
旭が言った。
「どうして分かる訳?」
「どうしてって・・・
彼女と付き合い始めて間もなくあの歯医者が来て、
結局すぐに二股掛けられたから用心してたし・・・。」
ええっ?!
頭・・・痛い
訳わかんないよ。
用心?何の用心・・・。
「何で別れなかったのよ。」
「別にいいかな~ってさ。」
あり得ない・・・
そんな軽いノリでいいの?