隣の男はよく見える

自分のことばかりショックで肝心なことに気が付いてなかった!



「ど・・・どうなってるの?」

「どうなってるって?」



何で旭はそんなに平気な顔してしゃべってるの?


まるで人ごとみたい・・・じゃない?


旭の彼女が妊娠・・・でしょ?



え?


誰の子?



『俺の?』って・・・有也・・・

聞いてたよね?




ジッと旭の顔を窺ってると、

「オレの子じゃないよ。」

旭が言った。



「どうして分かる訳?」

「どうしてって・・・
彼女と付き合い始めて間もなくあの歯医者が来て、
結局すぐに二股掛けられたから用心してたし・・・。」


ええっ?!


頭・・・痛い

訳わかんないよ。


用心?何の用心・・・。



「何で別れなかったのよ。」

「別にいいかな~ってさ。」


あり得ない・・・


そんな軽いノリでいいの?


< 206 / 363 >

この作品をシェア

pagetop