響け、空に―
「それにしても孝君がね〜」

口をモグモグさせながら小沼さんが言う。


「日高先輩に一目ぼれなんてね…。はぁ〜」

私はテーブルに伏せてため息をついた。


「もう私、自分自身がわからなくなっちゃったよ。

日高先輩に孝のこと『彼氏?』って聞かれた時、孝が私より早く否定して…


何かショックっていうか、胸が痛くなって。

それに、『一目ぼれしたかも…』なんて言われた時はすっごく痛かった。


何だろう、これ。病気かなぁ…病院いかなきゃ……」
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