響け、空に―
第六話
「ええっ!?それホント!?」

ハンバーガーを食べていた小沼さんが食べるのをやめて大声で言う。

私は慌てて、飲んでいたジュースを置いてから

「しーっ!!私が言ったって内緒だよ?」

と、静かにするよう促す。


「う、うん…」

小沼さんは再びハンバーガーを食べ始めた。


今、私はあの一件(第三話参照)以来、仲良くなった小沼さんと一緒にハンバーガーショップに来ている。

校内見学の後、孝に

「よし!!じゃあ帰るか」

と言われたが、何だか一緒に帰りたくなく、ためらっていた所に部活を終えた小沼さんがやってきて、このハンバーガーショップに誘われたのだ。


そして孝を振り切ってきて今に至る―というわけだ。


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