意地悪てぃーちゃー
しばらくして、車はうちの家に着いた。


「先生~今日はありがとう。また連れてってなぁ。恋もがんばって。」



「おう。しゃーなし連れてったるわ。んじゃまた明日な。」



そう言って、井澤の車は走り出した。
うちは車が見えんくなるまで、手を振っていた。


井澤の恋かぁ。
さっきのあの感情はなんやったんやろう?


また荒木ちゃんに聞いてみよ。
そんな事を考えてると、井澤からメールが来た。


ーーーーーーーーーー

From 井澤先生
(no title)

今日言うた事忘れんなよ?
ちゃんと明日から、英語の授業受けること!!
まぁ今度こんな事あったら…
わかってるやろな?
そしたら、また明日。


ーーーーーーーーーー


うわっ。
これ脅しやん。

うちはそのメールに了解!とだけ返しといた。
英語かぁ。

手紙も無いし、後は自分の問題よな。
ちゃんと思い出にせな。


うちは久しぶりに、高橋ちゃんの事を考えながら泣いた。
もう前に進むよ。
せやないと高橋ちゃんが、うちを突き放した意味ないよな…。


うちには高橋ちゃんが忘れんとってくれって、ずっと言うてる様な気がしてた。
でも、覚えとくのはしんどいよ。
好きでいるのはもう無理や…。


うちは自分の中で、ケジメをつけた。
もう大丈夫。思い出さん。
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