年上王子様とのアリエナイ××②
「いかがもなにも。じいさんもなにを考えてるんだか」
「確かにそうですが。でも会うだけで会社が救われるのであれば」
「会社が救われれば柚子が傷ついてもいいってことか?」
「あなた様は今社長なんです」
「分かってるよ、分かってる」
「ならば」
「だけれどこれは..これだけはどうしても俺には出来ない、
それは変わらない」
「社長」
「そんなことをしなくても絶対に会社は何とかしてみせる」
「..そのお言葉信じてます」
榊が頭を下げて部屋を出て行き、社長室から見える景色に視線を移す。
都会と田舎では星が見える数も景色も違ってくる。
柚子と離れてまだ数日しか経っていないというのに
なんだか二人で過ごした日々は随分前のような気がする。
「こんなにも会いたくなるものなんだな」
仕事を辞めて、二人でたくさん過ごしたからか
今一人でいるのも寂しさを感じる。
情けない
昔の俺では考えられないな。
再び先ほどの資料と封筒に目を通す。