おっさん女子高生


「卵に粉をふりながら少しずつくわえていって下さーい」



「「「はーぃ」」」









僕は料理部に所属している

もちろん男は僕1人で1番料理ができると理由で部長にもなってしまった






僕は男だけれども、お菓子や料理を作るのが楽しくて大好きだ

だけど、それ以外にもこのクラブに入ってる理由がある






ふと窓の外を見ると桃ちゃんがちょうど走っていた







「あ、小倉先輩だー」


「やっぱりかっこいいよね小倉先輩!女の私たちでも憧れちゃうもんね」


後輩のやり取りを聞いて僕は嬉しい反面少し寂しい気持ちになった

桃ちゃんはなんでもできる子で僕は何をやっても普通だ
なんだか取り残された気がした



「部長って小倉先輩の幼なじみなんですよね?うらやましいなぁー」




後輩にそう言われて僕は苦笑いするしかできなかった








本当に僕は何もできない



唯一できる料理もしていてもなんだかむなしくなってきた
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