新パラレルワールド参加作品=The shadows=天才浅海ユウと凡才月星大豆の奇跡的コラボ[企画]
夫の顔が、表情を無くした。
「フウカ。お前さぁ、何か勘違いしてないか?」
見下すような目だった。
「勘違い?」
夫の言っている言葉の意味がわからない。
「お前は俺を拒める立場じゃないだろ?」
「ど、どういう意味ですか?」
「どんな親から生まれたのかさえわからないお前が、今の暮らしを出来てるのは誰のお陰だよ」
「それは……」
「お前のその顔。どう見ても外国人の血が混じってるよな?
もしかしたら、お前の母親は横須賀のアメリカ兵専門のグルーピーだったかも知れない」
侮蔑の言葉に凍りついた。
「そんな雑種のメス犬みたいなお前を、この俺がもらってやったんだぞ」
───雑種のメス犬……。
そんな風に思ってたの?───
私はショックで倒れそうだった。