新パラレルワールド参加作品=The shadows=天才浅海ユウと凡才月星大豆の奇跡的コラボ[企画]
私は思い出したくもない記憶に喘ぎながら、手に握らされた笛を見つめていた。
───お礼を言わなきゃ───
ハッと顔を上げた時には、助けてくれた人の姿はなかった。
荒涼とした大地が、見渡す限り続いているだけ。
でも、いつまたあの影が現れるかわからない。
影は暗くなっても活動するのだろうか。
闇に紛れて見えなくなった影に襲われたら、逃げようがない。
どうすればいいんだろう。
疲れたし、お腹も空いた。
自分を助けてくれたあの人を、頼ること以外考えられなくなった。
───────
私は再び来た道を引き返していた。
手の中の笛を握りしめて。