ストロベリー革命
「ねぇー、どこに行けばいいの?」

「知らないっ! 俺もう帰えりたいっ」

「まだ来たばっかりだよー」

 玄関まで来た二人だが、直が入り口のドアから離れないため先に進めない。

「イヤぁあああ―――ッ!!」

「もうー、仕方ないなぁー。ほらっ、こうやったら怖くないよ」

 直が悲鳴をあげるので天花は手を繋いでやった。

 いつもなら顔を真っ赤にしてしまう直も、今回ばかりは恐怖で顔が真っ青になっている。

 天花に連れられてどんどん校舎の奥へ進んで行く。

 それはお化け屋敷や肝だめしより怖かった。

「もういいよっ、帰ろうよ!」

「まだ全部見回ってないよー。幽霊にも会ってないもんっ」

「このバカちん!! 俺は幽霊なんか見たくなーいっ!」

 余裕の天花は懐中電灯は振り回す。

 明かりがなくても平気なのだ。むしろ、暗いほうが楽しい。

「そうだ! 幽霊は花壇に行かないと会えないんだよねー。よしっ、行こー」

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